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年金の「繰り上げ支給」とは

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知っておきたい年金の繰り上げ支給について

老後、生活の糧となる年金、これについて実は詳しく理解されていないという方が多いといいます。
将来、豊かな生活をするために、若い世代についても年金についてしっかりと知識を持ってほしいと思いますが、あまり積極的に理解しようとする人は少ないようです。

国民年金について繰り上げ支給という制度があります。
私たちは20歳から60歳まで40年間、国民年金をおさめます。
65歳から死亡するまで年金をもらう事が基本となっていますが、ここに繰り上げ支給があるのです。

通常、保険料納付期間が40年で満期を迎える人は少なく、2017年8月以降は10年以上納付することにより、年金が支給されるという制度になっています。
この支給については65歳からもらってもいいですし、60歳から繰り上げ支給してもらってもよく、また70歳まで支給を繰り下げすることもできるのです。

繰り上げ支給をされている人は35%以上いて、年金支給者の実に3人に1人は繰り上げ支給をしていることがわかります。
ここで知っておきたいことが、繰り上げ支給のメリット、デメリットです。

繰り上げ支給についてメリット・デメリットを理解しよう

メリットとしては繰り上げすることによって年金を早くもらえるということになります。
60歳から65歳というと定年を迎える人が多くなり、嘱託や再就職した場合でも、お給料が下がるのが通常です。
ここで年金を支給してもらえる事はメリットとなります。

ただデメリットもあり、障害基礎年金は請求できないこと、寡婦年金(夫を失って独身の方)も支給されないこと、また今寡婦年金を受給している場合権利が無くなるのです。
更に65歳になるまで遺族厚生年金や貴族共済年金を併給出来ないというデメリットもあります。

更に重要な事として、60歳から繰り上げ支給をする場合、年金が「3割減少」するという事です。
早期から年金をもらえる代わりに一定額の減額があります。

例えば60歳で支給を開始した場合の例をみると、3割減となって年額55万程度です。
これが65歳で通常支給となると縁覚78万弱、これほど金額が変わります。
仮に支給を繰り下げて70歳で支給を開始する場合には、年額110万位となるので、60歳で支給開始の場合と比較すると倍の差になるということがわかるのです。

年金を繰り上げ支給にするかどうかについては、60歳になった時点で決定できます。
なるべく支給年齢を後に持っていく方がいいという事は、デメリットによってわかりますが、実際に生活する事が出来ないという場合が多く、生活の多肢にするために減額されることがわかっていても、繰り上げする人が多い傾向にあるのです。